<2015-ア−4>『ハウルの動く城』

構造が単純ではなく、主題も何か一つの事柄には絞られていない。愛によって女性は人生をより善くできる…というのが大筋のテーマであろう。ここでいう「女性」を「女性一般」と広くとみるのか、「母親」と限定してみるのか、ここは視聴者によって意見が別れるところであるが、私は「母親」に限定する説をとりたい。

真実として普遍性を有しているかどうかは分からないが、文学作品でよく語られる美しいものに「母性愛」というものがある。 それを大いに賛美した作品である。

あと、

最近、色々な作品を見るにつけ、そう思ってしまうので、偏見であるかもしれないが、この作品には「自分以外の存在に責任を引き受けない人生を歩む」ことへの批判が色濃い。ここは、なんか、宮崎駿らしい。